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ゾロアスター教について② 宗教改革という名の政治改革
(続きから)
では、どうしてイランではアフラ神軍のみ信仰されたのか?
これには諸説ありますが、一番有力な説が、彼らの生活環境が影響したというものです。
高温多湿のインドと違い、温度差の激しい乾燥した高地であるイランでは、自分たちの生活に良いものは善。悪いものは悪、というはっきりとした区分が生まれたのだと言われています。
たとえば、生活に欠かせない水の神様であるヴァルナ(Varuna)は善。だけど雷で生活に被害を与えるインドラという神様は、悪という具合にです。
古代イランに生きた人々は、自分たちの生活に合ったものは、良いものとして受け入れ、自分たちに害を及ぼすものは悪と看做しました。
その結果、アフラ神軍は善の神様として祀られ、ダエーワ神軍は悪魔として貶められたと考えられています。

ちなみに、こうした善悪二元論は、後のキリスト教や人間社会にも大きな影響を与えていきます。
最近の例で言えば、アメリカのネオコン思想もそうです。
アメリカ人の生活に害を与えるテロは全部悪、しかしアメリカに利益を与える侵略戦争は善という具合にです。
古代イランで生まれた善悪二元論は、その後、欧米の思想の根幹を成すようになりました。
ParsisZarathusthra.jpg

さて、こうした信仰の変化を、さらに先鋭化させたのがゾロアスター教の教祖ゾロアスター(Zoroaster)です。
ゾロアスターはそれまで数多く信仰されていた神々を整理し、人々の生活に合わないと思われる神は悪魔にして徹底的に弾圧するという活動しました。
そして、ゾロアスター教によって悪魔にされた神は、先に挙げたインドラなどがいます。インドラは雷や戦いの神として、インドのアーリア人たちに広く信仰されていた神なのですが、その荒々しい素振は人間の生活には合わないとして悪魔に貶められた神です。
またナーサティアという名の神もそうです。
ナーサティアは黄金の馬車を引き、人々に健康と幸せをもたらす神として広く信じられていましたが、ゾロアスターの教えによって悪魔に凋落させられました。

こうして見ると、一方の神様は善、もう一方の神様は完全悪にしてしまったゾロアスターは、とんでもない弾圧者に見えますが、しかしゾロアスターが行った宗教改革は彼なりに深く考えた結果なのだとも言えます。
すなわち、血の生贄を求める戦神の神殿で行われる人身御供の禁止。
飲酒による暴力の禁止。
信仰のために目を潰したり、脚を斬りおとす事の禁止。
嘘の禁止…。
ゾロアスターは人身御供や拷問じみたことを奨励する神は悪魔だとして弾劾したのです。古代社会における信仰では、残虐な生贄を望む神や、信者の体の一部分を切り落とすことを奨励する神が存在しました。特に地母神として小アジアで信仰されていたキュベレイは、男たちに去勢手術をさせることでも有名でした。
ゾロアスターはこうした神々を排斥することで、人々の生活をより良くしていこうと考えたのでしょう。

ちなみに、古代社会において政治家とは、神の言葉の体現者であったり、神からお告げを聞く神官だったりしました。
そのため「神への信仰=法律」だったのです。
世界最古の法典と呼ばれているハンムラビ法典も、神から授けられた言葉として書き記されています。古代中国においても王朝の為政者は、天から人間の統治を委任された存在でした。
つまり神への信仰を中心として形成された古代社会においては「宗教改革=政治改革」だったのです。
人身御供や残虐な祭祀を禁止したゾロアスターの宗教改革は、その後の人間社会に大きな影響を及ぼしたと言えるでしょう。

こうしたゾロアスターの教えは、多種多様の信仰や祭祀を抱え込むメソポタミアに徐々に浸透していきました。
そしてアケメネス朝ペルシアの時代には、為政者たちの心を掴み国教化していきます。当時世界最大の国家の国教となることで、ゾロアスター教は世界宗教として発展していくことになったのです。(続く)
260px-PersC3A9polis._La_Garde.jpg

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インドラインドラ(''Indra''、サンスクリット:??????)はバラモン教、ヒンドゥー教の神の名称である。雷を操る雷霆神である。漢訳では帝釈天とされ仏教に取り入れられる。特に『リグ・ヴェーダ』においてはヴァーユとともに中心的な神であり、また、『ラーマーヤナ』には 神話の世界【2007/10/04 16:46】

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